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内窓を入れても夏の暑さが解決しない?原因に合った対策を|帯広・十勝

2026.07.31

帯広市・十勝地域の住宅の夏の暑さ対策

夏の暑さ対策として、内窓を検討する方は多いと思います。

内窓は、窓から伝わる外気の熱や日射熱を抑えるためには有効です。

しかし、家が暑くなる原因は窓だけとは限りません。暑さの主な原因が屋根や外壁、天井裏などにある場合は、内窓を取り付けても、思ったほど涼しくならないことがあります。

帯広市や十勝地域で夏の暑さにお悩みの方は、内窓を取り付ける前に、まず「どこから熱が入っているのか」を確認することが大切です。

 

家が暑いときは、内窓を入れれば涼しくなる?

家の暑さ対策というと、まず「断熱」を考える方が多いかもしれません。

もちろん、断熱は大切です。窓の断熱性能を高める内窓は、外の熱が室内へ伝わるのを抑えるだけでなく、帯広・十勝の厳しい冬の寒さや結露対策にも役立ちます。

ただし、内窓を付ければ、どのような家でも夏の暑さが解決するわけではありません。

たとえば、窓に強い日差しが当たっている家では、窓の対策が効果を発揮しやすくなります。一方、窓に直射日光がほとんど当たっていないのに2階全体が暑い場合は、屋根や天井裏など、別の場所に主な原因があるかもしれません。

また、断熱は熱を完全に止めるものではなく、屋外と室内との間で熱が伝わるのを遅らせるものです。窓、屋根、外壁から入る熱だけでなく、照明や家電、調理、人の体から出る熱も室内にたまります。

断熱性の高い家は外気温の影響を受けにくい一方、日射や室内で発生した熱がこもると、室温が下がりにくくなることがあります。

そのため、夏は「熱を入れないこと」に加えて、「入った熱を外へ逃がすこと」も必要です。

窓・屋根・外壁・天井裏から家に入る熱の図解

 

夏の暑さ対策では「断熱・遮熱・排熱」を分けて考えます

住まいの暑さ対策を考えるときは、断熱・遮熱・排熱の違いを知っておくと、必要な対策を判断しやすくなります。

対策役割具体例
断熱屋外と室内との間で、熱が伝わるのを遅らせる内窓、断熱ガラス、天井・壁の断熱材
遮熱日射による熱が建物や窓に入るのを抑える外付けシェード、遮熱Low-Eガラス、庇、遮熱塗料
排熱室内や天井裏にたまった熱を外へ逃がす換気、通風、換気扇、適切な冷房運転

夏の暑さ対策に必要な遮熱・断熱・排熱の違いを示した図解

内窓が主に担うのは、窓の断熱です。ガラスの種類によっては日射熱を抑える効果も期待できますが、屋根や外壁から伝わる熱を防いだり、天井裏や室内にたまった熱を外へ逃がしたりする役割まではありません。

内窓は主に断熱を担うものです。ガラスの種類によっては日射を抑える効果も期待できますが、天井裏などにたまった熱を外へ逃がす役割まではありません。

国土交通省の設計ガイドでも、断熱性の高い住宅では、季節・方位・時間に応じた日射の調整や、適切な冷暖房・換気設備、通風による排熱をあわせて考えることが示されています。

参考:国土交通省「省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅の設計ガイド」

 

夜になっても天井や壁が暑く感じるのはなぜ?

昼間、屋根や外壁は太陽の日射を受け続けます。

すると、屋根や外壁、天井裏などが熱を持ち、その熱の一部が少しずつ室内側へ伝わります。

建物の構造や断熱の状態によっては、昼間に受けた熱の影響が、夕方から夜にかけて強く現れることもあります。

たとえば、次のような状態です。

  • 夜になっても2階がむわっと暑い
  • 外は涼しくなったのに、家の中には暑さが残っている
  • エアコンをつけても、天井付近から熱を感じる
  • 1階よりも2階の方が明らかに暑い

帯広では、8月の平年値を見ると、日最高気温は25.4℃、日最低気温は16.5℃です。朝晩に外気温が下がる日でも、昼間に屋根や外壁が受けた熱が室内へ伝わり続けると、外より家の中の方が暑く感じることがあります。

こういう場合は、窓から暑さが入っているというより、昼間に屋根や外壁が受けた熱が、時間差で室内に伝わっている可能性があります。

そのため、窓だけでなく、屋根や天井裏、外壁から受ける熱も確認する必要があります。

昼間に住宅が受けた熱が夕方から夜に室内へ伝わる流れ

参考:気象庁「帯広の平年値(年・月ごとの値)」

 

エアコンをつけても暑く感じるのは「輻射熱」が原因?

このとき関係してくるのが、「放射熱」や「輻射熱」と呼ばれる熱です。

室内で感じる暑さは、空気の温度だけで決まるものではありません。天井や壁、床などの表面温度にも影響されます。

たとえば、太陽の光を浴びると、空気が冷たくても体がじりじりと暑く感じることがあります。

輻射熱も、これに近い熱の伝わり方です。

熱を持った天井や壁から室内側へ熱が伝わってくるため、エアコンで空気を冷やしても、天井や壁の表面温度が高いままだと、なんとなく暑い、じりじりすると感じることがあります。

国土交通省の資料でも、室温が同じであっても、壁・床・天井などの表面温度によって体感温度が変わることが示されています。

参考:国土交通省「平成26年度 歴史的風致維持向上推進等調査」

 

内窓の夏の暑さ対策が効果的なのはどんな家?

もちろん、内窓が悪いわけではありません。

内窓は、冬の寒さや結露、防音などの対策に役立ちます。また、夏でも窓から強い日差しや熱が入っている家であれば、窓の対策が有効な場合があります。

内窓の夏の暑さ対策が役立つのは、主に次のような場合です。

  • 窓から強い日差しが入る
  • 西日によって午後から室温が上がる
  • 既存の窓が単板ガラスで、外の熱が伝わりやすい
  • 窓を閉めていても、窓の近くが熱く感じる

ただし、内窓であれば、どの製品でも同じように日射熱を抑えられるわけではありません。

ガラスには、冬の日射熱を取り込みやすい「日射取得型」と、夏の日射熱を抑えやすい「日射遮蔽型」があります。

帯広・十勝は冬の冷え込みが厳しく、「十勝晴れ」と呼ばれる晴天が多い地域です。冬期(12月・1月・2月)の日照時間の平年値は、帯広で551.7時間となっています。

そのため、夏の暑さだけでガラスを決めるのではなく、窓の方角や日当たり、冬に取り込みたい太陽の暖かさも考えて選ぶことが重要です。

たとえば、西日が強い窓では日射を抑える対策が重要ですが、冬の日差しを取り込みたい南側の窓まで、すべて同じ仕様にすることが適しているとは限りません。直射日光が主な原因であれば、内窓に加えて、外付けシェードや庇などで窓の外側から日差しを遮る方法も検討します。

国土交通省の調査では、内窓を追加しても、ガラスの種類によっては夏の日射熱が多く入るケースが確認されています。一方、遮熱Low-E複層ガラスを使った内窓は、高い日射遮蔽効果を示しています。

参考:国土交通省「開口部の日射熱取得性能および断熱性能の評価方法に関する調査」

参考:気象庁 帯広測候所「四季の特徴」

 

内窓だけでは暑さを解決しにくいのはどんな家?

一方、内窓の夏の暑さ対策だけでは、家の暑さを解決できない場合もあります。

窓から日差しがほとんど入っていないのに家全体が暑い場合は、暑さの主な原因が窓ではない可能性があります。

次のような場合は、内窓だけで暑さが解決しないことがあります。

  • 窓に直射日光がほとんど当たっていない
  • 家全体、特に2階が暑い
  • 天井や壁の表面が熱く感じる
  • 夕方から夜にかけて暑さが強くなる
  • 天井裏に熱がこもっている
  • エアコンの能力や配置が建物に合っていない
  • 換気や排熱がうまくできていない

このような家に内窓を取り付けても、思ったほど涼しくならないことがあります。

必要なのは、断熱を増やすことだけではありません。窓・屋根・天井・外壁・換気・冷房設備を含めて、どこで熱を受け、どこに熱がこもっているのかを確認することが大切です。

夏の暑さ対策で内窓が効果的な家と解決しにくい家の比較

 

内窓の夏の暑さ対策で失敗しないために確認したいこと

内窓を取り付ける前に、少なくとも次の点を確認します。

  1. どの部屋が、何時ごろ暑くなるのか
  2. 窓に直射日光が当たっているか
  3. 暑さを感じる場所が、窓・天井・壁のどこなのか
  4. 1階と2階で室温に差があるか
  5. 天井裏の断熱材や換気の状態に問題がないか
  6. エアコンの能力・設置位置・運転方法が適切か

可能であれば、室温だけでなく、窓・壁・天井の表面温度も測ると、どこから熱が伝わっているのかを判断しやすくなります。

また、朝晩に外気温が下がる日は、屋外の温度や湿度を確認しながら換気して、室内にこもった熱を逃がす方法もあります。ただし、外が暑い時間帯や湿度が高いときに窓を開けると、かえって室温や湿度が上がることがあるため、時間帯を見て行うことが大切です。

原因を見ずに商品だけを選んでしまうと、工事をしたのに思ったほど効果を感じられないことがあります。

住宅の夏の暑さの原因を調べて対策を選ぶ流れ

 

帯広・十勝では、夏と冬の両方を考えた窓選びが大切です

帯広・十勝は、北海道の中でも夏の気温が上がりやすい地域です。気象庁によると、帯広では最高気温30℃以上の真夏日が平年で年間12.5日あり、道内の気象官署で最も多くなっています。

さらに、2025年7月の月平均気温は24.2℃で観測史上1位となり、7月24日には最高気温38.8℃を記録しました。これまでの「北海道の家は、冬の寒さ対策を中心に考えればよい」という考え方だけでは、夏の暮らしに対応しにくくなっています。

一方で、冬の冷え込みが厳しいことに変わりはありません。内窓や高断熱ガラスは、冬の室内から逃げる熱を抑えるうえでも重要です。

そのため、夏の日射を抑えることだけを考えて窓やガラスを選ぶのではなく、冬の断熱性や日射取得とのバランスを見る必要があります。

南・東・西・北のどの窓なのか、庇があるか、西日が入るか、冬に日差しが入るかなどを確認し、家全体を一律に考えず、場所に合わせて対策を変えることが大切です。

参考:気象庁「帯広の観測史上1~10位の値」

 

まとめ|夏の暑さ対策は、原因を確認してから決めましょう

内窓の夏の暑さ対策は、窓から強い日差しや熱が入っている家に有効です。

特に、窓から強い日差しや熱が入っている場合は、窓の方角や日当たりに合ったガラスを選ぶことで、暑さを抑える効果が期待できます。

一方で、暑さの主な原因が屋根や外壁、天井裏などにある場合は、家中に内窓を取り付けても、思ったほど涼しくならないことがあります。

暑さ対策で失敗しないために大切なのは、商品を先に選ぶことではありません。

  • 窓から熱が入っているのか
  • 屋根や外壁から伝わっているのか
  • 天井裏に熱がこもっているのか
  • 冷房や換気に問題があるのか

こうした原因を確認したうえで、内窓、外付けシェードなどによる日射遮蔽、屋根・外壁への遮熱塗装、屋根・天井の断熱、換気、エアコンなどから、必要な対策を選ぶことが大切です。

帯広市・音更町・幕別町・芽室町など十勝地域で夏の暑さにお悩みの方は、「とりあえず内窓を付ける」と決める前に、まず住まいのどこから熱が入っているのかを確認することをおすすめします。

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